参加者の日記帳 - パイプオルガン教室

クラス 1
2004.2.18
J. パッヘルベル,“Freu dich sehr, o meine Seele”, Var. 4:せめてペダルと左手を正確に。Freude (喜び)のモチーフを重さ、長さを変えて「喜び」として表現する。トリラだけ塊にならないよう、前の音型と次の音への流れの中で表現する。(KYK)
コラール伴奏の作曲:コラールの内容を意識した和声付けに偏りすぎたので修正する。〔コラールの内容理解が違うかも?K〕歌い易い伴奏で始める。
“Jesu Leiden, Pein und Tod”, Var. 2のペダル:Cantus firmus (定旋律)が明瞭に表れるものにする。(RO)

2004.2.4
“Jesu Leiden, Pein und Tod”のコラール伴奏を自作。次回はコラールの歌詞を考えて、バッハの和声を参考に同じコラール伴奏を作ること。ヴァルターのヴァリエーション1の三声、中の旋律を聴くこと。〔曲の感じだけで気楽に弾かず、細かく練習する必要ありですね。K.〕(RO)
J. パッヘルベル,“Freu dich sehr, o meine Seele”のコラール(第1曲):テーマとなるので、しっかりした音を選ぶ。〔コラールの内容による。K〕3拍子のリズムを感じて弾く。変奏曲もテーマのリズムを感じながら弾く。ペダル:踵を下げて楽に。(KYK)〔踵が上がっているのは力が入っている証拠。要は脱力です。K〕

2004.1.21
J. パッヘルベル,“Freu dich sehr, o meine Seele”のコラールとヴァリエーション 1:二分音符と四分音符の重さを変えて表現すること。ヴァリエーションのテンポをコラールに合わせる。(KYK)

クラス 2
2004.2.19
“Christus, der uns selig macht” (BWV 620):ソプラノとペダルにオクターヴのカノンがある。両方聴こえるような音栓を選ぶこと。内声と外声は違う動きをしている。2つの異なった動きを聴くこと。コラール旋律は言葉をよく考えて歌うように弾く。なぜカノンを使っているのか?(TSK)
“Valet will ich dir geben” (BWV 735):Fantasia (BWV 736) と大分作りが違う。両方好きだが、こちらの方がより幸せを感じる。一子先生は「天国」とおっしゃったが、まさにその通りだと思った。(NK)

2004.2.5
“Wer nur den lieben Gott last walten” (BWV 642):出だしを大切に。32分音符を急がない。「喜びのモチーフ」を意識する。コラールを単旋律で弾くとき、歌うように、大きな2拍子で、音の終わり方に注意する。
“Meine Seele erhebt den Herren”(BWV 648):歌パートをNKがとり、ペダル・パートをTSK.がとって合わせてみる。BWV 10 の第5曲の通奏低音を弾いてみる。第9朗唱調で日本語の歌詞を朗唱しながら、伴奏をつけてみる。(NK & TSK)

2004.1.22
“Wer nur den lieben Gott last walten” (BWV 642):コラール第1節をドイツ語で読む。特徴的な音型は何を表現しているか。その音型の中で強調すべき音。バランスのとれた音色は何か。
“Herr Christ, meins Lebens Licht” :コラールの旋律に和声を点ける。出来るだけシンプルに基本形で。節ごとに和声を変えてみる。
教会暦の期節名をドイツ語と日本語で覚える。(NK & TSK)

クラス 3
2004.2.20
“Jesu Leiden, Pein und Tod” (J. Walther):音型、フレーズなど、あやふやだったところが整理されたが、それを表現するテクニクが確実でないので、思い描いている音になるかどうか定かでない。JSB で弾く曲は前もって自分で考えたものを先生に聴いていただき、軌道修正をして、もう一度考えてから仕上げなければならないと解っているが、いつも間際になってあたふたしてしまう。遅いことを反省。(SN)〔合唱かハンドベルに参加なさると、解決方法が見つかるかもしれません。K〕 2004.2.6
“Meine Seele erhebt den Herren” 第9朗唱調:簡単な和声をつける。I→V →IV→Iのような簡単な和声づけを毎日少しずつやってみようと思う。〔良い心がけです!K〕
BWV 10/7:オープンスコアで弾く。見ているのとは違って、実際に弾いてみると難しかった。
“Freu dich, o meine Seele” (G. Bohm):生半可でない装飾音の難しさにびっくりした。(HM)
“Meine Seele erhebt den Herren”(BWV 648):ソプラノの定旋律をペダルで取り、手鍵盤で2声を弾く。指を動かすことが先に立ってしまって、言葉の勉強が不十分。ピアノで手鍵盤の練習をしてきて、パイプオルガンのペダルを入れるととても複雑な響きになるのが興味深い。
“Meine Seele erhebt den Herren” 第9朗唱調:旋律を伴奏。言葉の長さにより、和音の種類とタイミングが微妙に変化するので大変。ノートに書いてしまったものを弾くだけでは、この応用ができない。(SN)

2004.1.23
“Freu dich, o meine Seele” (G. Bohm):パルティータ 1, 2
ドイツ語と日本語で歌詞を読む。オルガン編曲の中にコラール旋律を確認。
教会旋法:ドリア、ヒュポドリア、エオリアについて説明を受ける。
感想:長い休みがあると弾き方を忘れてしまう。毎回、同じことを指摘されて、分かっているはずなのに、自分がどのような音を出しているのか聴くことができない。(HM)
“Jesu Leiden, Pein und Tod” (J. Walther):コラールの歌詞をドイツ語で読む。語尾をしっかり読むこと。
コラール旋律を良く聴いてはっきり発音させて弾くこと。不協和音の響きが解決する時の美しさを味わうこと。ペダルを弾くためには踵のある靴の方がスリッパのような履き物より良い。音栓のバランスを考える。楽譜の音よりオクターヴ下げて、ストップは4のみにすると、左右の手の型が楽になる場合がある。まだまだ面白い組み合わせがある。
単旋律に和音をつける:私が苦手とすること。最も簡単な和声づけをしてみること。歌を伴奏しているときは止まらないこと。何時の日かスラスラと美しく弾けることを夢見て。(SN)

クラス 4
2004.3.4
“Ach Herr, mich armen Sunder” (J. Pachelbel):コラールの最初の部分しか出てこないから、フーガではなくフゲッタと言う。曲を弾く前に準備することがある! 1) コラールをドイツ語で読み、内容を知る。2) 作曲家について調べる。3) 楽譜を読む。コラール旋律が、当然、歌詞と一緒にどこに出ているか、主な音型は何か。4) 音のつなげ方、左右どちらの手で取るか等。
これは有名な受難のコラール、来週、教会で弾きます。カンバルゾ!(FA)
最近はなかなか研究会に参加できません。毎日のようにバッハの森に来ていた頃のことが夢のようです。久しぶりでレッスンの後、オルガンの前に坐って少し練習しました。オルガンにさわっているだけで、「何か沢山のことを言われているよう」で嬉しいです。また現実に戻ってばたばた過ごすことになりますが、そのうち、研究会にも参加できるようになりたい、合唱もしたい.....欲張りの夢です。(HY)

2004.2.20
“Vater unser im Himmelreich” (D. Buxtehude;J. Pachelbel):音型をつかみ、意識する。特に定旋律が始まるときは意識的に。主の祈りが各節冒頭にあり、その解説が続く素敵な歌。
“Christus, der uns selig macht” (Telemann):半音で動くところを大切に。コラールの各行の終わりと次に移る音の間に注意。(FA & HY)

2004.2.6
“Meine Seele erhebt den Herren” 第9朗唱調:簡単な和声をつける。朗唱は歌詞が分かるようにはっきりと大切に歌う。変に伸ばさない。オルガンは朗唱を妨げないように和声をつける。
“Was mein Gott will, das gescheh allzeit”(J. G. Walther):休符は息継ぎと思う。その前は少し短くしてよい。出だしの音は大切。最後はロマンティックにリタルランドしない。装飾音が多くて指が廻らない。(FA & HY)

クラス 5
2004.3.12
“Magnificat” 5 Tonoi:朗唱に伴奏をつける。
スコア・リーディング:片手のどちらかがハ音記号、どちらかがト音記号の楽譜を初見で弾く。集中を要するゲームのようで楽しかった。
MH=Scheidemann, “Herr Christ, der einig Gotts Sohn” II:ペダルに挑戦。ベンチに坐り、両手、両足を宙に浮かせ、腰でバランスをとる。一音一音を切って弾いてはっきりしゃべらせる。細かい音を押し直し、バッハと違う。〔バッハだって押し直すよ。K〕
KI =Bohm, “Allein Gott in der Hoh sei Ehre”:はつらつと。冒頭の3音をはっきりと。第3音に向かって。音栓はしっかりした音を選ぶ。
YF =Strungk, “Magnificat”:音型は9 Toni から。
音栓の選び方は難しい。曲のイメージに合うようにそのオルガンが持っている音を組み合わせていかなければならない。この点は、歌と違う。もっとオルガンのことを知らなければならないと思った。さて問題は行動。(MH)

2004.2.27
“Magnificat”:Scheidt, Tabulatura novaの付録からの、3, 4, 7 Toniを、Liber Usualis のグレゴリオ聖歌と比較。Scheidtの付録は5線譜に2分音符で固定されているので違和感があった。
KI =“Christe, du Lamm Gottes”(BWV 619):丁寧に弾きすぎて間が空いた。音楽の流れの環を、KIは1小節単位、一子先生は3〜4小節の長い単位で考える。途中から徐々に盛り上げるといいというアドヴァイスがあった。
MH=Scheidt, “Magnificat” 7 Tonoi:Et exultavit....の歌詞を意識して音栓を選ぶ。一つの節をどこで始まりどこで終わるか、どう歌うかの問題。それぞれの声部を歌わせる。内声を聴いてないとフレーズの途中で音が切れる。指使いの問題ではない。
YF = “Er denket der Barmherzigkeit” (BWV 10/5):言葉の抑揚に合わせてフレーズを処理する。
この言葉は「マニフィカート」の結論だということをイメージする。ペダルを弾くとき踵を使わない。
〔踵はつま先よりコントロールしにくい。しかし、古典奏法で踵は使わないと決めてしまうのに、このオルガンのペダルは余りにも誘惑が多いですね。K〕指に音の長さと同じ重さをかける。大事な音は何かを考え、音の方から手の使い方を考える。
一子先生がいつもおっしゃる通り、オルガンは歌う楽器だとつくづく思った。YFが、手に重さをかけることの注意を受けているとき、重さのかけ方は歌う時の息の使い方と同じだと思った。大分躊躇して始めたオルガンだが、オルガンが歌うことにこんなに役立つなんて、儲けた気分。(MH)
朝のバロック教会音楽研究会で聞いた一子先生の名言「詩を朗読するように歌い、歌うようにオルガンを弾く」を具体的に示されたレッスンでした。(YF)

2004.2.13
BWV 10/7 のオープンスコアを弾く:数小節先の和音を予測しながら、共通音と動く音を素早くキャッチすること。順次進行は落ち着いて、跳ぶときを気を付けて。歌詞と和音を覚えておく。
宿題:各自が、Scheidt, “Magnificat” の 3 Toni, 4 Toni, 7 Toni の伴奏をつける。
YF = “Meine Seele erhebt den Herren”(BWV 648):アーティキュレーションの付け方を工夫すること。高揚していくように。Er denket の言葉の抑揚を考える。
MH=Scheidt, “Magnificat” 7 Tonoi:1フレーズを歌のように弾く。繰り返し出てくるモティーフの初めと終わりをそれぞれ意識した。
KI =“Christe, du Lamm Gottes”(BWV 619):ペダルが遅く聞こえる。きちんと手と一緒に踏む。二分音符を一拍にとって、流れるように弾く。手鍵盤のカノンとペダルという組み合わせで練習するのもよい。
YF =Scheidt, “Magnificat” 4 Tonoi:歌ってみる。小さなフレーズの初めと終わりが曖昧。16分音符の連続する同音を同じようには弾かない。しかし古楽だから、同じ指で弾いても可。2曲目のQuia fecit はトランペットで力強い感じで弾く。音域を考えて、和音がひっくり返らないように注意。
〔CF をペダルにとる時は、ペダルの音栓選びを間違わないこと。大体、Vogel 版の楽譜に指示が書いてあるから、見落とさないこと。K〕
今回、旋法別 “Magnificat”の比較がたいしてできなかった。次回はもう少しよく考えて練習してくるので、乞うご期待。(YF)〔期待しないで待ってます。K〕

2004.1.30
“Meine Seele erhebt den Herren”第9朗唱調の伴奏づけ:問題点、1) 歌詞と和声、両方同時に意識を向けることができないので、どちらかは覚えておく必要がある。2) オープンスコアの読み方のコツが分からなかった。
YF = “Vom Himmel hoch”(BWV 606):一杯、一杯で丁寧さがない。丁寧に弾こうとすると重くなる。
KI =“Christe, du Lamm Gottes”(BWV 619):ブツ切りだった。一拍目を長く、心をこめること。
  “Herr Christ, der einig Gotts Sohn”(BWV 601):後半が遅くなるなら、初めから。安定感がない。
MH=“Christus, der uns selig macht”(Telemann ):Mixtur をいれると華やかすぎる。音を切りすぎ。
 “Herr Christ, der einig Gotts Sohn”(J. G. Walther ):重さをかける音について、一子先生と意見が違ったがどちらも可ということで決着。
いい加減な私たちに、笑いと嫌みを混じえて楽しく教えてくださる一子先生に感謝。(MH)